株式会社R.E.I

サイトマップ

0120-420-423 ブログ お問い合わせ

  1. トップページ > 
  2. 冷媒ガスと温暖化

News

トランプ氏とパリ協定

ニュース

米国は、2016年9月3日にパリ協定を締結しています。トランプ氏の大統領就任後、同氏の主張するように、米国はパリ協定を本当に脱退するのでしょうか?また、それは可能なのでしょうか?

 パリ協定には、脱退に関する規定があります(第28条)。パリ協定第28条1項によれば、「この協定が自国について効力を生じた日から3年を経過した後いつでも、寄託者に対して書面による脱退の通告を行うことにより、この協定から脱退することができ」ます。つまり、パリ協定の発効から3年経つまでは、どの国もパリ協定を脱退することはできないということです。

 また、パリ協定の発効から3年経った後でも、“脱退します”という書面を提出したからといって、その日のうちに脱退できるというわけではありません。パリ協定第28条2項には、「(脱退は、)寄託者が脱退の通告を受領した日から1年を経過した日又はそれよりも遅い日であって脱退の通告において指定されている日に効力を生ずる」とあり、書面での通告から実際に脱退するまでには、最短で1年かかります。

 つまり、脱退するには、最短で、2016年11月4日の発効から3年+脱退の通告から1年かかるということですので、米国は、トランプ次期大統領の4年の任期が終わる頃にならないと、パリ協定を脱退することはできません。

 ただし、パリ協定第28条3項には、「条約から脱退する締約国は、この協定からも脱退したものとみなす」という規定があります。気候変動枠組条約の脱退に関する規定は、パリ協定と同じ、すなわち、発効から3年は脱退できないこと、そして、通告から脱退まで最低1年はかかる、という内容です。気候変動枠組条約の発効からは20年以上経過していますので、米国は、トランプ次期大統領の就任後すぐに気候変動枠組条約からの脱退の通告をし、最短で1年で脱退することが可能で、そうすると、気候変動枠組条約の脱退と同時に、パリ協定からも脱退することになります。しかし、気候変動枠組条約を締結した時の大統領は、トランプ氏と同じ共和党のブッシュ元大統領(父ブッシュ)ですし、パリ協定の場合とは異なり、上院が同条約の締結を承認しています。米国は京都議定書を締結していませんが、それでも、気候変動枠組条約からの脱退が公に議論されることはなかったはずです。これもあまり現実的な選択肢とはいえないでしょう。




お問い合わせ


TOPへ戻る