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冷蔵倉庫のフロンガス規制問題、自然冷媒の普及推進

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冷蔵倉庫業界が抱えるフロンガス規制問題。現在メインで使われている冷媒であるR22(HCFC)は2020年に補充用も含めて生産が中止され、自然冷媒への切り替えか、それが難しい場合には代替フロンであるHFCでの対応を迫られている。HFCは現状では生産規制がないが、今年5月に富山市で開催されたG7環境大臣サミットでは、HFCの生産規制を盛り込んだ共同声明が採択され、規制の“網”が既に見えている状態だ。 

 ●新設冷蔵庫を中心に自然冷媒に移行

 現在、多くの冷蔵倉庫の冷媒として使用されているHCHF(R22など)は、オゾン層破壊物質に関する「モントリオール議定書」により、1987年の採択以降段階的に規制が強化されてきた、2020年には生産が中止されることが決まっており、既設機器に補充するための補充用冷媒も生産が中止となる見込み。日本冷蔵倉庫協会(細見典男会長)の調べによると、R22を使用している冷蔵倉庫は14年時点で72・8%で、20年に向けた対応が注目されている。

 1975年頃までは冷蔵倉庫の冷媒には自然冷媒であるアンモニアが主に使用されていた。しかし、毒性や安全性の問題から、“行政指導”によりフロン冷媒への切り替えが進められた。しかし、特定フロン(CFC、HCFC)がモントリオール議定書で生産・輸入規制の対象となり、代替フロン(HFC)が京都議定書で温室効果ガスに指定された以降、フロン冷媒から自然冷媒への切り替えを進める政策に転換。日冷倉協によると、5年前までは80%強の冷蔵倉庫がR22を使用していたが、新設冷蔵庫を中心に自然冷媒への移行が進み、15年には70%を切ると見られている。

 ●HCFCは補充用冷媒も生産中止に

 既設の冷蔵倉庫については自然冷媒への切り替えが難しいという問題がある。その背景にあるのが冷蔵倉庫の老朽化。施設そのものが築30年以上経過していれば「あえて工事を行わず先延ばししよう」という経営判断もある。また、一定規模の冷蔵倉庫でないと投資コストが回収しづらい。自然冷媒冷凍機は大型で、従来は既設の冷蔵倉庫とのミスマッチがあったが、前川製作所がこのほど小型化を実現した自然冷媒冷凍機を発売開始し、切り替え促進が期待されている。

 R22については20年以降、補充用の冷媒も確保できなくなることが問題で、その対応としては、各社で備蓄をするか「R22再生再利用事業」により確保することになる。R22再生再利用事業は廃棄される機器から冷媒を回収して新品と同じ程度に蒸留精製することにより再利用する――というもので、日冷倉協では同事業の全国展開を推進しており、15年度までに沖縄を除く全国の販売体制が整った。これにより20~30年頃まではR22の確保は可能で、「長期間使用しない」前提であれば再生冷媒で対応できる。

 ●HFCは世界的に規制の動き強まる

 オゾン層破壊物質である特定フロンの代替物質として登場した代替フロン(HFC)は塩素を含まず、家庭用冷蔵庫、エアコンで多く使用されており、日冷倉協の会員冷蔵倉庫の10%が使用。HFCはモントリオール議定書の規制対象ではないが、地球温暖化係数(GWP)が非常に高いことから、京都議定書で温室効果ガスのひとつに指定されている。15年4月に施行されたフロン排出抑制法ではガスメーカーに総枠での生産削減が求められ、世界的に規制の動きが強まるなど、近い将来の規制が予想されている。

 超低温設備では二元冷凍システムに冷媒としてHFCのR23が使われている。R23はR22の“副産物”であることから、R22の生産規制に伴う生産動向が注視されていた。日冷倉協が調査したところ「R22は冷媒としての生産は中止されるが、樹脂原料としては継続生産され、R23も生産される」と確認。しかし、R23はGWPが非常に高く、フロン排出抑制法への対応のため、1社から生産中止の情報が入り、その他のメーカーと必要量の供給について交渉している。超低温設備向けの自然冷媒は空気冷媒しか選択肢がなく、投資コストも課題とされる。

 こうした中、国土交通省、環境省では「先進技術を利用した省エネ型自然冷媒機器普及促進事業」を2014年度から3ヵ年実施。15年度は冷蔵倉庫分野で51社53事業所(うち日冷倉の会員は31社33事業所)が採択されたが、予算枠に対し申請が多かったため、補助率が2分の1から30%に減額となった。同事業は今年度で期限切れを迎えるが、日冷倉協では補助金の必要性を訴えるとともに、17年度以降の継続を要望している。
 (カーゴニュースレポート 2016年6月28日号より)




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