2018/02/13
政府が「気候変動適応法案」提出へ

ニュース

環境省は今月、新たな温暖化対策として「気候変動適応法案」を今国会に提出すると発表しました。
地球温暖化が今後深刻化することを見越し、対応策を充実させて、温暖化による災害や産業への被害軽減を図ることを目的としています。
国による適応計画策定や気候変動の影響評価、アジア太平洋地域の途上国への支援を打ち出し、地域の自然や経済状況に応じた対応策を進めるため、地方自治体にも地域計画の策定を求めます。
具体的には、農作物の収穫量の将来予測や熱中症搬送者数の予測などが考えられており、地域計画には高温にも耐えられる農作物の開発などが盛り込まれる見通しです。

温暖化の影響を受けて、農作物の品質低下が頻発しています。健康被害では、平成22年以降、救急車で搬送された熱中症患者は全国で4〜5万人にも上り、法案にはこうした事態への危機感を全国レベルで共有する狙いもあるようです。
温暖化の影響や対応策の情報を集めて提供する「気候変動適応センター」を設けることも促し、自治体の計画作りを支援していく姿勢です。

法案は、今春に成立する見通しです。